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日向杏介の麻雀戦術論
第五回 ダマで手変わり待ちたいカンチャン待ち
今回もカンチャン待ちを即リーチか手変わり待ちどうか、を検証してみましょう。
東2局西家 25000点持ち ドラ八萬 6巡目 他家の先制リーチ無し

でカン待ち 1種4枚
  ツモ ・・・  切りでカン待ちのモロヒッカケリーチか、 ツモ切りで期待のダマ続行か。
ツモ ・・・  のリャンメン待ちに変化。が4枚増えて2種8枚。
  ツモ ・・・  のシャンポン待ちに変化できる。2種4枚。
  ツモ ・・・ 

アガリ  500/1000で2000点の収入。
    (リーチしていれば4000点プラスα)
  ツモ ・・・  のシャンポン待ちに変化できる。2種8枚。
ツモ ・・・  のリャンメン待ちに変化。7が4枚増えて2種8枚。
ピンフが付き1ハンUP、しかも2ハンの三色が50%で成就。
  ツモ ・・・  になり、切りでカン待ち。
更にツモで待ちに変化。
ツモ切りでカン待ちのまま。
こうしてみると、のツモが待ちが倍増し、形が良くなる牌と分かります。

待ちは1種4枚で有効変化2種8枚

手変わり待ちの根拠は
   ・待ち枚数より手変わり枚数が4枚多い
   ・リーチ宣言後、後筋になりづらい
   ・4などの内側の牌は端牌に比べて使用頻度が高く、河に捨てられにくい

リーチすべき根拠は
   ・手変っても50%はアガリ逃がしにならない(リャンメンになっても4ツモはアガリ逃がしではない)
   ・ツモった時にリーチの1ハンとプラスα分、損

なので牌姿的には、どちらが正解とは言えないのですが、
東2、西家、25000点持ち、ドラ1個、6巡目、他家の先制リーチ無しの状況だったら
わたしは手変わり待ち(つまりダマ続行)にします。

逆に言えば、最後の親番で点数も無く、巡目も深い状況ならリーチします。

カン、カンも同じで待ちが1種、有効手変わりが2種類しかありません。

つまりは待ちが1種で、有効手変わりが2種類しかない
カン、カン、カンの場合は巡目残り局数点差などの状況しだいって事です。

  ターツ リャンメン
手変わり
リャンメン
手変わり
後筋牌 後筋牌種数
カン2 13 4 1種4枚 5 1種
カン3 24 5 1種4枚 6 1種
カン4 35 2、6 2種8枚 1、7 2種
カン5 46 3、7 2種8枚 2、5 2種
カン6 57 4、8 2種8枚 3、9 2種
カン7 68 5 1種4枚 4 1種
カン8 79 6 1種4枚 5 1種

さて次の場合はどうでしょう? 即リーチしますか?それとも手変わり待ちますか?
東2局西家 25000点持ち ドラ八萬 6巡目 他家の先制リーチ無し

でカン待ち 1種4枚
  ツモ ・・・  切りでカン待ちのモロヒッカケリーチか、 ツモ切りで期待のダマ続行か。
ツモ ・・・ 

のリャンメン待ちに変化。が4枚増えて2種8枚。
ピンフが付き1ハンUP。
ツモ ・・・  の三面待ちに変化できる。3種7枚。
  ツモ ・・・ 

アガリ  500/1000で2000点の収入。
    (リーチしていれば4000点プラスα)
ツモ ・・・  の三面待ちに変化できる。2種8枚。
ツモ ・・・  のリャンメン待ちに変化。が4枚増えて2種8枚。
ピンフが付き1ハンUP。
  ツモ ・・・  になり、切りでカン待ち。
更にツモで待ちに変化。
ツモ切りでカン待ちのまま。
こうして見ると、は待ちが倍増すること以外にもピンフの1ハンUPにもなり、アガリ点増加にもなります。
ツモは唯のシャンポンではなく3種7枚の(通称エントツ待ち)の好形になることに気付きます。

待ち1種4枚
有効変化1種14枚

なのでこれは、待ち的にも打点的にもリーチはせずに、手変わり待ちの方が良いでしょう。

要するに待ち牌が1種類のカンチャン待ちは、
有効変化が1種類の場合は即リーチ、2種類の場合は状況しだい、3種類以上の場合は手変わり待ち

が良いだろう、と覚えておきましょう。
実戦で即リーチするかどうかは、有効変化牌種を数え、巡目、残り局数、点差、打点増加の可能性、
河の状況などを加味し、判断しましょう。


  ※後筋・・・リーチ後に筋になること。後ヒッカケとも言う。
  ※有効変化・・・現状より待ちや打点が良くなる変化のこと。


では質問。これは即リーチ?手変わり待ちのダマ?
I 東2局西家 25000点持ち ドラ八萬 6巡目 他家の先制リーチ無し
II 東2局西家 25000点持ち ドラ中 6巡目 他家の先制リーチ無し
III 東2局西家 25000点持ち ドラ中 6巡目 他家の先制リーチ無し


答えは次回^^




日向杏介 (ひゅうが きょうすけ)   プロフィール
1994年  宮崎県で初の点五のフリー麻雀荘「まあじゃんさーくるオクトぱス」を開業
2003年  日本プロ麻雀協会所属
2008年  第二回日本麻雀機構杯 優勝(新倉名にて)
タイトル   前 日本麻雀機構杯チャンピオン   
        現 九州エリア王   
        西日本プロリーグ優勝
        第三回金龍王3位
        TAISENプロリーグ
           平均ポイント部門 7,8月優勝
               他、多数。   
トップ率 31.36
アガリ率 24.10%(22.63)
振込み率 11.85% (15.27%)
平均順位 2.27位
 (MJ3データより,括弧内は全国平均値) 
夢       テレビ対局、戦術書出版、全団体タイトル制覇
尊敬する人  羽生善治、イチロー、C.ロナウド、タイガーウッズ