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麻雀概論I
デジタル麻雀を超えた、「サイエンス的麻雀解析理論」の連載です。

麻雀概論I 第4回 麻雀の全組み合わせ2

以下に、各手役毎の全組み合わせ数をまとめました。

【表2】
全和了形 12,860,384,948,922
平和(順子形) 7,080,531,443,250 自風=場風
七対子 1,505,948,184,576
役牌 1,502,283,114,480 自風≠場風
断公九 1,152,512,784,684
一盃口 633,924,494,016
三色同順 217,494,700,032
一気通貫 186,785,316,864
三暗刻 67,672,549,746
チャンタ 32,065,880,700
混一色 24,486,583,938
純全帯公 9,036,764,628
二盃口 2,365,707,402
対々和 2,137,006,080
四暗刻 2,137,006,080
清一色 1,321,781,052
国士無双 1,308,622,848
混老頭 489,767,040
小三元 119,480,832
三色同刻 103,947,264
大三元 16,137,216
九連宝燈 8,650,752
四槓子 5,565,120
小四喜和 2,304,000
四連刻 829,440
字一色 441,216
緑一色 146,082
清老頭 46,080
大四喜和 46,080


「この表が知りたかった!」という人もいるのではないでしょうか?
ここまで算出するためには、かなりの手順が必要なのですが、
今回もまためんどくさいことは割愛します。

組み合わせ数が多い順に並べていますが、あくまでこの表は「鳴きが無い場合の表」
ということに注意してください。

各行を見ると、まずはやはり順子だけの和了形になるケースが一番多くなります。
逆に言うとピンフ形では無い、刻子の入った愚形アガリも約半分はある、ということになります。
(またピンフや約牌の数は、自風と馬風が同じ場合と異なる場合とで結果が微妙に違ってきます。)

次に多いのが七対子の形。
そして、役牌、断公九、とつづきます。
役牌も断公九も、鳴かない場合でこれですから、実際の麻雀ではもっと上位にくる、
上がりやすい手役であると思います。

そして次が、イーペーコー、三色、一気通貫となります。
ここで第一回目に書いた、「天鳳上級者卓では、三色の方が多い」ということと、
異なる結果が出ています。
イーペーコーの方が、三色よりも三倍も上がりやすい。
三色はもちろん鳴けますが、鳴き三色は今やあまり見かけませんので、この違いをどう考えるか?
ここら辺に、実戦での「結果」と、数学上の「理論」との違いがあり、これらを考察することで、
より深く麻雀を知っていくことが出来るのではないかと思います。

三色かイーペーコーか?

という問題については、また稿を改めるとします。

以降は、様々な役が並びますが、1つ注目したいのは国士無双とメンチンの差です。
ほとんどありません。

つまり、メンチンを狙うのと同じくらいの頻度で、国士無双は狙っていけばよい、
ということになります。
チンイツはもちろん鳴いても高額手役ですのですぐに鳴きたくなりますが、
「メンチンの馬場」と異名を取るプロもいるくらいですので、好んで狙っていく人もいるのではないでしょうか?
例えば、配牌で6〜7枚くらいしかその数牌が無くても?

そういう行為は、ホンイツ〜鳴きチンイツという途中経過でも良しとする戦略は当然あるのですが、
逆に配牌(一九字牌が)6〜7枚からの国士無双狙い、というのも、
もう少し見直してみる価値はあるのかもしれません。
さらに言えば、チンイツ狙いは鳴きをほぼ絶対条件にし、メンチンは国士無双狙いと同じくらいしか
やってはいけない、とも言えるのかもしれません。

最も和了確率(組み合わせ数)の少ないのは、大四喜と清老頭となります。


■この表のメリットと使い方

すぐに想像できるように、各手役毎の和了しやすさを比較して、
相対的にどの手役を狙うべきかを考えるのが、まず1つの需要なこの表の役目です。

そしてもう一つ。

この表から算出される確率と、「和了ったときの得点」をかけることで、
その手役の“期待値”が算出できます。

“期待値”とは何か? については、確率を勉強してもらうとして、
この「アガリのお得さ」の指標となる“期待値”がわかると、さらにどの手役が効率的なのか?
を知ることが出来るのです。

期待値はこの表からカンタンに算出できますので、今ココでは詳しく書きませんが、
パっと見てもわかるように、国士無双と清老頭とでは、1万倍も確率が異なるのに、
点数は同じ32000点(子)なのです。
清老頭や大四喜などは、絶対に面前で狙ってはいけない手役だ、ということが、よくわかります。



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