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日向杏介の麻雀戦術論
第九回 ドラ受けをつくらないようにしよう
前回、ドラ受けにしようと言っておいて矛盾しているようですが、
特殊な条件下ではドラ受けを作らない方が良い場合もあります。

その条件とはオーラスアガリトップやリーチ棒の供託が多い時など、
どうしてもアガリたい局面です。

なぜなら、ドラ受けは鳴きづらいしアガリづらいからです。

たとえばこの牌姿


I ドラ二索 3巡目 
  • ツモ



皆さんは何を切りますか?
はドラ受けなので残すという方が多いのではないでしょうか。
私も普通の局面ならは残します。

しかし、オーラスアガリトップの条件だと話は別です。
ここは、ドラ受けなど考えずに目一杯にアガリに向けて真っ直ぐ打ちます。
ドラ表示牌のをツモってのカンチャンターツになり
ドラ受けになると打点的には良いのですが、鳴きづらいし、アガリづらい。
もしをツモって、のリャンメンターツになり受けが出来たとしましょう。
リャンメン受けだからもちろん良いのですが、
7残しの6ツモや8ツモで出来た待ちや待ちには
鳴き易さ、出アガリ易さでは及びません。
ドラは点数が必要な人はなかなか切らないですから。

そしてもうひとつ、供託が多い時です。
たとえば、供託が4本ある時に(まあ、4本もあることは稀ですが)
アガれば、そのアガリが1000点だとしても、5000点+本場の分の収入になります。
アガっただけで、かなりの収入になるので、
こういう時も、ドラ受けを作らないように
ドラそばを早い段階で打ち出します。

もしも、ドラを後で持ってきても、アガれそうな形になっていれば直ぐに切りましょう。
その時、ドラを鳴かれたとしても、怯まずに真っ直ぐにアガリに向かいましょう。
アガリがリードにつながりトップにつながるのですから。


I 南4局 西家 ドラ三索 3巡目 
  • ツモ



ドラが3になっただけの牌姿。
オーラスアガリトップの条件なら、ドラでも3を打ち出して良いと私は思います。
ドラを鳴かれるリスクもありますが、アガればトップというリターンも大きい。
トップはオカ(2万点分)も付きますので、それに見合うと思います。


I ドラ一索 配牌 
  • ツモ



これもオーラスアガリトップなら、当然第1打はドラのから。
ドラが重なっても手が動きにくく重たくなるだけです。
早めに切って、大物狙いの人達がドラを重ねる前に処理する意味合いもあります。

だから、鳴きにくくアガリにくい、ドラターツを作らないようにしましょう。
オーラスアガリトップの状況では。



日向杏介 (ひゅうが きょうすけ)   プロフィール
1994年  宮崎県で初の点五のフリー麻雀荘「まあじゃんさーくるオクトぱス」を開業
2003年  日本プロ麻雀協会所属
2008年  第二回日本麻雀機構杯 優勝(新倉名にて)
タイトル   前 日本麻雀機構杯チャンピオン   
        現 九州エリア王   
        西日本プロリーグ優勝
        第三回金龍王3位
        TAISENプロリーグ
           平均ポイント部門 7,8月優勝
               他、多数。   
トップ率 31.36
アガリ率 24.10%(22.63)
振込み率 11.85% (15.27%)
平均順位 2.27位
 (MJ3データより,括弧内は全国平均値) 
夢       テレビ対局、戦術書出版、全団体タイトル制覇
尊敬する人  羽生善治、イチロー、C.ロナウド、タイガーウッズ