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日向杏介の麻雀戦術論
第四回 リーチしたくなるカンチャン待ち
今回は待ちに関する話です。これは52ビジョンにもつながります。

待ちには基本的にリャンメン、ペンチャン、カンチャン、シャンポン、単騎、があります。
その中で、ペンチャンとカンチャンを比較してみましょう。

  ターツ 待ち 回数
ペンチャン 12 3 1種4枚
カンチャン 24 3 1種4枚

これだけ見れば待ちの牌種も枚数も全く一緒なので、違いがないように思われます。
しかし、カンチャンのほうは24に5がくれば、すぐリャンメンになるのに対し、
ペンチャンは4、5と来ないとリャンメンになりません。

ペンチャンはリャンメン変化に2手かかるのに対し、カンチャンは1手で済むのです。

つまり、ペンチャンとカンチャンのターツ選択になった場合、カンチャンを残した方が良いのです。

ここまではこの講座を読んでる皆さんなら知ってるかと思いますが、
カンチャンの種類って何種類あるか知ってますか?

  ターツ 待ち
カン2 13 2
カン3 24 3
カン4 35 4
カン5 46 5
カン6 57 6
カン7 68 7
カン8 79 8
このように7種類あるんです。

その中で、私が積極的にリーチするカンチャンは何でしょう?
考えてみてください。答えは後ほど。

では、下の手牌でリーチせずにダマにした場合のツモを検証してみましょう。

東2局西家 25000点持ち ドラ八 9巡目 他家の先制リーチ無し

でカン待ち 2種4枚
ツモ ・・・  のシャンポン待ちに変化できる。2種4枚
ツモ ・・・ 

アガリ 500/1000で2000点の収入
    (リーチしていれば4000点プラスαだったのに〜)
ツモ ・・・  のシャンポン待ちに変化できる。2種4枚
ツモ ・・・  のリャンメン待ちに変化。 が4枚増えて2種8枚
ツモ ・・・  になり 切りでカン待ち。更にツモで待ちに変化
切りでカン待ちのまま
こうしてみるとツモだけが待ち数が倍増し、形が良くなる牌と分かります。

しかし、先にツモした場合、待ちのリャンメン変化はなくなり、
更にリャンメンに変化するにはツモ期待になってしまいます。
(これも先にツモったら出来ないけどね^^;)

それでは仮に期待通りのツモで待ちに変化したあと、をツモったとしましょう。
この場合、ツモでリャンメンに変化待ちした意味無いんじゃね!?
(そりゃそうだ、もともと待ちだったのだから。)

つまり、の順でツモった場合のみツモアガリを逃したことになります。

が、カン待ちの時点でリーチを打ってれば、より先にをツモっても
河にが並ぶことにより、後筋(※リーチ後に筋になること)になり、が出やすくなることも
若干期待できます。


こうしてみると、カン2待ちって…
 ・待ち枚数と手変わり枚数が同じ1種4枚。(5を先に引いたらそれすら出来ない。)
 ・手変わっても、50%はアガリを逃したことにならない。(ツモ2)
 ・リーチ宣言後、1種類のツモ(この場合は5)で後筋ができる。


さて、7種類のカンチャンで、
私が積極的にリーチにいきたくなる種類はお分かりになったでしょうか?
  ターツ リャンメン
手変わり
リャンメン
手変わり
後筋牌 後筋牌種数
カン2 13 4 1種4枚 5 1種
カン3 24 5 1種4枚 6 1種
カン4 35        
カン5 46        
カン6 57        
カン7 68 5 1種4枚 4 1種
カン8 79 6 1種4枚 5 1種
答えは、カン2、カン3、カン7、カン8の4種類です。

これらは待ち枚数と手変わり枚数が同じ1種4枚。
リーチ宣言後、1種類のツモだけで後筋ができる。

リーチを宣言したが故にツモアガリを逃す場合もありますが、
宣言しないが故に点数倍増プラスαを逃す方が痛いと私は考えます。
後筋の出アガリ期待も含めてドンドンリーチしましょう!




日向杏介 (ひゅうが きょうすけ)   プロフィール
1994年  宮崎県で初の点五のフリー麻雀荘「まあじゃんさーくるオクトぱス」を開業
2003年  日本プロ麻雀協会所属
2008年  第二回日本麻雀機構杯 優勝(新倉名にて)
タイトル   前 日本麻雀機構杯チャンピオン   
        現 九州エリア王   
        西日本プロリーグ優勝
        第三回金龍王3位
        TAISENプロリーグ
           平均ポイント部門 7,8月優勝
               他、多数。   
トップ率 31.36
アガリ率 24.10%(22.63)
振込み率 11.85% (15.27%)
平均順位 2.27位
 (MJ3データより,括弧内は全国平均値) 
夢       テレビ対局、戦術書出版、全団体タイトル制覇
尊敬する人  羽生善治、イチロー、C.ロナウド、タイガーウッズ